概要
Strands Agents Tools v0.2.5 では、mem0_memory ツールの LLM 設定のカスタマイズ性向上、AgentCoreBrowser の重要なバグ修正、handoff_to_user ツールのユーザー体験改善が行われました。このリリースにより、開発者はより柔軟にツールを設定でき、より安定した動作が保証されます。
リリース: v0.2.5
新機能
mem0_memory ツールに設定可能な LLM 設定を追加 (#221)
この機能でできること:
- mem0_memory ツールで使用する LLM プロバイダーとモデルを環境変数でカスタマイズできるようになりました。OpenAI、Azure OpenAI、AWS Bedrock など、さまざまなプロバイダーをコード変更なしで切り替えられます。
使用例:
import os
from strands_tools.mem0_memory import mem0_memory
# 環境変数で LLM 設定をカスタマイズ
os.environ["MEM0_LLM_PROVIDER"] = "openai"
os.environ["MEM0_LLM_MODEL"] = "gpt-4o"
os.environ["MEM0_LLM_TEMPERATURE"] = "0.7"
os.environ["MEM0_LLM_MAX_TOKENS"] = "2000"
# Embedder 設定もカスタマイズ可能
os.environ["MEM0_EMBEDDER_PROVIDER"] = "openai"
os.environ["MEM0_EMBEDDER_MODEL"] = "text-embedding-3-small"
# ツールを使用(設定は環境変数から自動的に読み込まれます)
from strands import Agent
agent = Agent(
name="Memory Agent",
tools=[mem0_memory]
)
response = agent("ユーザーの好みを記憶してください")
ポイント:
- デフォルト値が設定されているため、環境変数を設定しなくても動作します
- 温度(temperature)は自動的に float に、最大トークン数(max_tokens)は int に変換されます
- Mem0 Platform、OpenSearch、FAISS の 3 つのバックエンドモードすべてで動作します
バグ修正
AgentCoreBrowser の identifier パラメータ割り当て不足を修正 (#225)
- AgentCoreBrowser の init メソッドが identifier パラメータを受け取るが、self.identifier に割り当てていなかった問題を修正
- create_browser_session() メソッドで self.identifier にアクセスする際に AttributeError が発生していた問題を解決
- カスタム identifier を指定した場合も正しく動作するようになりました
handoff_to_user のユーザープロンプト改善 (#206)
- ユーザー入力プロンプトにエージェントのメッセージを含めるように改善
- STRANDS_TOOL_CONSOLE_MODE が無効の環境で、特にユーザー体験が向上
- プロンプトが「Your response: 」から「Agent requested user input: {message}\nYour response: 」に変更され、コンテキストが明確になりました
handoff_to_user のコードスタイル修正 (#229)
- handoff_to_user ツールのリンティングエラーを修正
- 120 文字の行長制限を超えていた部分を修正
- コードの可読性と保守性を向上
まとめ
v0.2.5 は、mem0_memory ツールの柔軟性向上と重要なバグ修正を含む安定性重視のリリースです。環境変数による LLM 設定のカスタマイズ機能により、開発者はさまざまなモデルプロバイダーを簡単に試すことができます。また、AgentCoreBrowser の修正により、ブラウザツールがより安定して動作するようになりました。